新秋の候、如何お過ごしでしょうか。 暦は9月11日になりました。 NYにとって忘れられない歴史的な永遠のメモリアル・デーとなった9月11日です。 多くの方々から、ニューヨークの状況を心配するお便りを頂戴しており、 大変勇気付けられ、有難く感じております。 ついては、NYから貴兄に小生の近況報告をします。 NYでは9月月11日の一周忌を迎えて再びテロ攻撃があるのではないかとの 噂が絶えず、警備当局は厳戒態勢を敷いています。 当所では種々検討した結果、9月11日は通常通りの勤務体制を採ることに しました。プロパー所員、ナショナル・スタッフ全員が集合して10:30に 黙祷を捧げました。 テレビ、新聞などのメディアは、9月11日特集を放送し続けています。 テレビは追悼式の模様を生放送で伝え、2800名にのぼる犠牲者の氏名を グラウンド・ゼロ(被災地)の追悼式典会場にて一人一人読み挙げる姿を 映しています。 まさしく、米国NYは9月11日一色と言える状況です。 しかし、当地でのビジネス活動、社会活動は平常に行われています。 テロ事件発生後は激減したNYへのビジネス客、観光客ですが、 今年後半以降戻っています。 当地の日本企業の駐在員に話を聞いても、ビジネス活動が順調に 進んでいることを窺わせます。 日本からは小泉総理が9月10日、NYに到着しました。 9月10日が外交評議会(CFR)にて講演、9月11日はテロ追悼記念式典に出席、 12日には国連にて演説、ブッシュ大統領との日米首脳会談が開催されます。 ブッシュ大統領は12日に国連にてイラク攻撃に関する重要演説を行うと述べており、 演説の内容が注目されます。 イラク攻撃の可能性が高まる状況下、緊張感を持って日々の生活を送っておる 次第です。 テロ攻撃ばかりは事前の予想が全くつかず、 その可能性は否定できないことから、誠に厄介な代物です。 米国経済は減速しながらも、緩やかな成長を続けています。 米国経済が踏ん張らないと、日本をはじめとする世界経済が 持たなくなります。しかし、個人消費、設備投資の動向、 中間選挙、イラク攻撃、テロ等の不測の事態の発生、企業会計不信等の 不安定要因が多数存在しており、今後の展開を予測することが難しい状況です。 惨禍をもたらす戦争は行ってもらいたくありませんが、米国の方針は確固としています。 これが国際社会の厳しい現実だと緊張を感じます。 (中略) |