日本から海外に出かける旅行者の数は、毎年1600万人以上にのぼる一方で、日本を訪れる観光客の数は500万人前後と、日本から出かける人の３分の１にも足りません。しかしこの事は必ずしも、観光地として海外から人を呼ぶ日本の魅力の欠如を表しているわけではないと思います。
　では、海外からの旅行者にとっての日本の魅力とは何でしょうか？　日本好きの旅行者の一人、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学　Mark David 助教授に日本の魅力について話を聞きました。

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Ｑ：今まで日本を何回くらい訪問されましたか？

Ａ：これまで（2004年7月）までに７〜８回ほど日本を訪ねました。合計すると、３〜４ヵ月の滞在期間になります。

Ｑ：何回も日本に来られているのですね。たくさん日本に来られるようになった切っ掛けは何でしょう？　あなたにとって、日本の何が魅力ですか？

Ａ：日本を訪問する多くのきっかっけは仕事上のものでした。けれども日本への訪問の何れも私にとっては良い楽しく良い経験になっています。私が日本で出会った人々は常に私のことを温かく迎え入れてくれて、来る度にまた日本を訪問したい気持ちにさせられます。最近では（仕事上の訪問だけではなく）休暇を日本で過ごすようになりました。
加えて、私は日本の食事が好きです。あちこちの旅行先で食べ歩くのが好きなのですが、日本はどこに行ってもその土地の名産品・特産品を食べることが出来ます。例えば、高松のうどん、函館のホタテ、山形の牛肉、長崎のカステラ、どれも私の好物です。

Ｑ：日本で良かったなと思う経験やお勧めの観光スポットはありますか？

Ａ：新鮮な地場の特産品が食べられて、地元の人と会話を楽しむことが出来るところであればどこでも私のお気に入りのスポットです。私は、普通の外国人があまり行きたがらないような、その土地の生活の感触を楽しむことが出来る場所が好きです。小さな町の朝市や居酒屋、あまり観光業の色彩が強くない旅館でのシンプルな生活のひとときを楽しんでいます。

Ｑ：日本を旅行する際に問題となること、海外からの観光客を呼ぶ際に改善点となることがありましたら教えて下さい。

Ａ：日本への旅行は常に素晴らしい体験で、また日本に戻りたい気持ちにさせられるものです。
　もし、あまり観光地化されていない(田舎の)場所を紹介する英語のWebサイトがあれば、私にとってはとても役立つものになるでしょう。大きな都市を旅行する際には、宿泊先や交通手段を見つけるのは容易いものです。しかし、小さな町を旅行する時に、旅館やホテル・レストランの情報を事前に得るのは難しく、結局小さな駅の旅行相談所に頼らざるを得なかったりします。事前にある程度の情報を得ることが出来れば、旅行のプランも立て易くなります。
　もっとも、旅の楽しみの一つは、行き先で何が起こるか事前に分からない意外性にあることも事実ですが。

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　日本の地方の美味しい幸と共に、普段着の素朴な日本を紹介する。こんなことにも結構ニーズがあるのかもしれませんね。

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Mark David氏の略歴
University of British Columbiaのビジネススクール助教授。
1985年からインターネットに関わり、1994年に世界で初めてエアラインに関するポータルサイト、Airlines of the Web ( http://flyaow.com/ )を開設。大の旅行好きで、世界各国を旅している。
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